愧為読書誤一生

ブログという名の読書ノート

2018-01-26から1日間の記事一覧

芥川龍之介「或阿呆の一生」

親友の久米正雄に託された遺稿である。或阿呆とは芥川自身のことだ。序文にはこうある。 『…僕は今最も不幸な幸福の中に暮らしている。しかし不思議にも後悔していない。ただ僕のごとき悪夫、悪子、悪親を持ったものたちをいかにもきのどくに感じている。で…