愧為読書誤一生

ブログという名の読書ノート

2017-06-01から1ヶ月間の記事一覧

マヌエル・プイグ「蜘蛛女のキス」

刑務所で同室となった、同性愛者モリーナと革命家バレンティンの会話がほとんどを占めている。その会話も、モリーナが覚えている映画のストーリーをバレンティンに聞かせるというものだ。地の文は時折挿入される報告書と、注釈しかない。注釈は、本編のスト…

安達正勝「死刑執行人サンソン」

サンソン家は、六代にわたってパリの死刑執行人(ムッシュー・ド・パリ)を務めた。本書では特に四代目、「大サンソン」と呼ばれたシャルル・アンリ・サンソンについて書かれている。 死刑の執行は、法に基づき、国王の委任を受けてなされる。処刑人は世襲で…