愧為読書誤一生

ブログという名の読書ノート

2018-12-01から1ヶ月間の記事一覧

ヘンリー・ジェイムズ「ねじの回転」

物語の核をなす手記の書き手である女性は、住み込み家庭教師の広告に応募した。広告主は両親を亡くした甥と姪の後見人になっている。その兄妹の住む田舎の屋敷に、家庭教師を兼ねて責任者として赴任してほしいとの依頼だった。条件は「主人(依頼者)を絶対…

会田雄次「アーロン収容所」

ルネサンス史を専門とする学者である著者は、終戦直後から一年九カ月の間、ビルマにおいて英軍の捕虜生活を送った。そこでの強制労働の日々とイギリス人に対する憎悪、現地のビルマ人やインド兵との交流が記されている。 不潔な環境と重労働はもちろんだが、…