愧為読書誤一生

ブログという名の読書ノート

2018-08-01から1ヶ月間の記事一覧

三島由紀夫「潮騒」

『歌島は人口四百、周囲一里に充たない小島である。』 都会の喧騒から離れた小島を舞台に、漁師の青年と海女の少女の純真無垢な恋物語が描かれる。 物語の筋に何も特別な仕掛けはなく、ありきたりな障害を乗り越えて二人は結ばれる。登場人物はほとんどが善…

ヘミングウェイ「日はまた昇る」

第一次世界大戦後のパリには、アメリカの画家や詩人、作家などの芸術家によるコミュニティが形成されていた。多くは酒に溺れた自堕落な生活を送っており、彼らのためにサロンを開いていたガートルード・スタインには、ロストジェネレーション(自堕落な世代…