愧為読書誤一生

ブログという名の読書ノート

2019-08-01から1ヶ月間の記事一覧

中上健次「枯木灘」

「岬」の続編にあたる。 二十六歳になった竹原秋幸は、土方として、義理の兄の組で現場監督を任されていた。肉体労働に励みながら、繰り返し脳裏に浮かぶのは実の父親、悪評高き浜村龍造についての思いである。 『…だが、人夫たち、近隣の人間ども、いや母や…